LCIFのインパクト:飢えから希望へ、空腹の子どもたちへの給食に立ち上がるインドのライオンズをLCIFが支援

飢餓は世界中に広がっている問題です。地域社会、特に子どもたちへの影響は計り知れません。インドでは、子ども5人につき2人が栄養不足に陥っており、病気や発育不全、心身の発達の遅れなどにつながっています。

インドには、食糧不足に苦しむ農村部の子どもたちを支援する施設「アンガンワディ」があります。これは政府が運営する保育施設で、6歳以下の子どもたちを対象に、飢餓と栄養不足の解消を目指す取り組みを行っています。この施設で子どもたちは、就学前教育を受けながら軽食を取り、栄養について学びます。

ケーララ州の農村部に住む何千人もの子どもたちは、アンガンワディでの食事を頼りにしています。しかしこの施設の多くで、設備が老朽化し、修理を必要としていました。思いやりのある教師やスタッフは、壊れかけた設備しかなく衛生面の問題もある厨房で働きながら、それでも子どもたちに必要なサポートを提供するように最善を尽くしていましたが、彼らが望むほどの十分なケアを行うことができずにいました。地域社会にとってのアンガンワディの重要性をよく知っているライオンズは、そこで行動を起こしました。彼らはライオンズクラブ国際財団(LCIF)に相談し、8万4,225米ドルの食料支援交付金と1万1,118米ドルの地区およびクラブシェアリング交付金を受けました。

LCIFの支援を受け、ケーララ州全域の80を超えるアンガンワディで、ライオンズは厨房や食堂を改装しました。厨房では配管を新しいものと交換し、ステンレス製のカウンタートップとシンク、調理台が付いたコンロを導入し、冷蔵庫も設置しました。すべて子どもたちが、新鮮で健康的な食べ物を安心して食べられるようにするためです。また食堂には、清潔を保ちやすいように、掃除が簡単なステンレス製のダイニングテーブルとベンチを設置しました。900人近くのライオンズが参加してアップグレードされた機器の設置を手伝い、すべてが正常に機能するように、施設の見守りを続けています。

この事業はパンデミックの中で進められましたが、ライオンズは安全のための諸規制を辛抱強く守りながら、政府や教師と協力して施設を開放し、厨房や食堂の設備を導入しました 。

「アンガンワディに最も近代的で衛生的な設備が整った上に冷蔵庫まで設置されるとは、皆さんの支援なしでは想像もできなかったことです」と、クンナトゥナド地区選出のケーララ州議会議員、V・P・サジェンドラン氏は振り返ります。「地域社会が切実に求めていたこのような事業を、ライオンズが実施できるように支援の手を差し伸べたLCIFに感謝しています」

アンガンワディを頼りにしている子どもたちは、年間2,250人にも上りますが、これからは、清潔で衛生的な環境で調理された、新鮮で健康的な食事を楽しむことができるようになります。また、保護者や教師たちは、子どもたちが安全な環境で学び育ち、成長する明るい未来が見えてきたことに安心しています。